血尿になったら
血尿とは
眼に見える肉眼的血尿や健康診断で指摘されるような顕微鏡的血尿に大きく分かれます。眼に見える時には原因がはっきりする血尿と原因不明の血尿とわかれますが、原因がわかるものは膀胱炎や尿管結石、膀胱癌、腎炎などが考えられます。排尿時の痛みや腹痛を伴う場合には膀胱炎や結石が疑われますが、それ以外の無症状の血尿は細かく検査しないとわからないことが多いです。また、原因がわからない突発性腎出血などもあり、眼に見える血尿を認めた場合には医療機関を受診することが勧められます。
肉眼的血尿
特に初めての時はとても慌ててしまうと思います。その際の注意点は、前に書いた通り、痛みなどの自覚症状があれば比較的単純な原因(膀胱炎や結石)であると考え、一旦落ち着くことです。また、血尿といっても大分濃さが違いますので、下図を参照してください。⑤とか⑥のような色で、あきらかに透明度のない血尿では血の部分が固まり、膀胱で詰まってしまうことがあるので要注意ですが、すぐに貧血になって倒れてしまうことはありません。まずは落ち着いて、水分を多く取って尿を薄くすることが大切です。その上で医療機関に相談してみてください。
顕微鏡的血尿
検診にてよく指摘を受けます。尿検査ではいろいろな項目がありますが、潜血が陽性でも偽陽性もあり、尿沈渣を施行することが必須になります。尿沈渣とは顕微鏡で赤血球などを観察し、その個数で異常があるかを判定します。毎年尿潜血陽性でも尿沈渣が異常が無い方もいらっしゃいますが、尿蛋白陽性の場合は腎臓の炎症も考慮する必要があり、定期的な精密検査をお勧めしております。